2023年12月26日
介護支援専門員/ケアマネジャーの更新研修:東京都の事例と他業界との比較から研修について考える
介護業界は研修がとても多い業界だと感じます。知り合いのケアマネジャーも研修が多いことを嘆いていました。
ケアマネジャーの中でも、なんでこんなに研修が多いのか、いつ、どのような研修を受けなければならないのかと疑問に思われている方も多いと思います。
この記事ではケアマネジャーの資格更新の流れとコロナの特別措置を解説しています。また、東京都の具体的な例を踏まえて、資格の更新について他業界と比較してケアマネジャーの更新研修はどのように異なるのかについても考察してみました。
介護支援専門員の資格には有効期限がある
正式に介護支援専門員・ケアマネジャーになるには最短で何年かかるのでしょうか。
ケアマネジャー試験の受験資格の一つとして、「介護福祉士」としての実務経験を5年以上と定められています。※介護福祉士の他、医師・看護師など国家資格に基づく業務が5年以上必要です。
そのため例えば、介護福祉士の資格を持っている人であれば、理屈上、最短5年で受験、晴れて合格できればケアマネジャーになることができます。
しかし全く資格を持っていない場合、例えば「介護福祉士」の資格取得のためにまずは実務経験3年が必要ですので、最低でも8年以上かかることになります。
取得に8年以上かかるのですから、「介護支援専門員」は貴重な資格です。
では苦労しないと取れないケアマネジャーの資格ですが、資格取得後に永久に使えるものなのかというとそれはあいにく違います。
ケアマネジャーという資格は免許制で更新が必要です。更新しないと有効期限が切れてケアマネジャーとしての業務ができなくなってしまいます。
介護支援専門員の資格は5年以内に更新しなくてはいけない
介護支援専門員資格の有効期限は5年間です。
5年以内に資格を更新しないと、資格失効となり、ケアマネジャー業務ができなくなってしまいます。
では具体的に、更新というのは何をすれば良いのでしょうか?
定められた研修を受講し、研修の修了証明書とともにケアマネジャーの更新交付申請を行い、更新手数料を支払います。
仕事に直結する大事な資格ですので。資格の更新は期限内に確実に行わなければなりません。
活躍中のケアマネ、資格更新はいつからできるのか?
5年も経つと忙しさでうっかり忘れそうな資格更新ですが、これはいつからスタートできるのでしょうか。
都道府県によっていつからできるのかというのは都道府県によって異なります。更新期限日の6ヶ月前からというところもあれば、1年前からというところもあります。
更新について、各自治体の問い合わせ先があり、こちらのページ確認ができます。
・公益財団法人社会福祉振興・試験センター
https://www.sssc.or.jp/shien/
ケアマネの資格更新ができずに失効した場合は?
介護支援専門員証に記載された「有効期間満了日」を過ぎると資格は失効します。失効中はケアマネジャーとして働くことができません。
ちなみに、資格失効した状態で業務を行いますと、本人は資格の登録抹消、事業所は人員基準違反で介護報酬の返還や処分等の対象となります。処分としては重たいので厳重に注意が必要です。
しかし、資格は失効しても、登録がなくなるわけではないので、54時間の「再研修」を受講することでケアマネ資格の再取得が可能です。これは地方自治体によって差はないようです。
ケアマネ・主任ケアマネ・認定ケアマネで異なる更新研修
ケアマネジャーが介護支援専門員証の交付の申請を行い、資格更新をするためには、指定の研修を修了していることが要件になります。
では更新のためにどんな研修を受ければいいのかと言うと、ケアマネジャー資格の種類、実務経験の有無、更新回数よって異なっています。それぞれ見ていきましょう。
・ケアマネジャーの資格更新
具体的には、実務経験6カ月以内のケアマネジャーと3年以上のケアマネジャーは受ける研修も異なり、更新が1回目の方と2回目以上の方とはまた違ってきます。
この資格更新の研修については各自治体がどのようなケースは、どのような場合は、どのような研修を受ければ良いのかについてフローチャートをまとめて配布していることが多いです。
その資料を確認していただき、自分がどのパターンに該当し、どの研修を受ければケアマネジャーの資格が更新できるのかを確認する必要があります。
研修のやり方もオンラインを認めている自治体もあればそうではない自治体もあります。やはり詳細は各自治体のフローチャートにてご確認いただく事が確実です。
各自治体の問い合わせ先は、前段にも掲載しましたが、以下のリンクから確認ができます。
・公益財団法人社会福祉振興・試験センター
https://www.sssc.or.jp/shien/
なお、ケアマネジャーの更新に試験はありません。研修を受講し、資格更新の申請をすればケアマネジャーの資格を更新することができます。
なお研修を受講すれば自動的に資格が更新されるわけではありません。必ず更新の申請を行い、更新手数料を払うことを忘れないでください。
・主任ケアマネジャーの資格更新
主任ケアマネージャー(主任介護支援専門員)とは、ケアマネジャーの上位職として2006年に誕生した専門職です。
新人をはじめとする地域のケアマネの支援、育成指導、相談対応等を行うケアマネジャーの「まとめ役」ですが、この主任ケアマネジャーの資格更新の要件はどうなっているのでしょうか?
まず主任ケアマネジャーの更新要件は、一般のケアマネジャーの更新資格とは別です。
またこちらも主任有効期間満了日を過ぎると主任資格は失効します。主任有効期間は修了日から5年間です。
主任ケアマネジャーも主任介護支援専門員更新研修を受講し、終了後、資格更新を申請できますが、この研修を受講するための要件が、地方自治体によって微妙に異なります。
実務に従事した期間、認定研修の講師経験、ファシリテーターの経験の有無、日本ケアマネジメント学会が認定する認定ケアマネジャーであること、所属する事業所の推薦の有無等、細かく要件が決められています。
なお、主任介護支援専門員更新研修を受講しない場合は、主任介護支援専門員ではなくなりますが、介護支援専門員の専門研修過程Ⅱを受講し、介護支援専門員証を更新することで介護支援専門員として引き続き業務を行うことができます。
主任介護支援専門員更新研修を修了したケアマネジャーは、介護支援専門員更新研修を修了したものとみなされ、その修了をもって介護支援専門員証の更新申請可能とするところが多いようです。ただ、主任介護支援専門員研修と主任介護支援専門員更新研修は介護支援専門員の研修についての扱いが違っていますので、ご注意ください。
この要件も地方自治体によって異なっています。ご自分の所属する自治体でどのような流れになっているのか必ず確認が必要です。
この「確認」ですが、各資格の有効期間の確認は特に慎重に行い、把握しておくことが重要です。主任介護支援専門員を継続して更新する場合は、「介護支援専門員の有効期間」内に受講する必要があるからです。最悪のケースとして主任の「更新研修中」に介護支援専門員の有効期間が切れると研修中であっても、研修の受講資格を失います。
また、主任介護支援専門員の場合は、自治体から更新通知等もない場合が多く、自己管理という原則のようですので、有効期間満了日の管理は特に注意が必要です。
認定ケアマネジャーの資格更新
認定ケアマネジャーとは、日本ケアマネジメント学会がケアマネジャーの資質向上を目的として、2003(平成15)年に創設した資格で国の制度ではありません。しかし、主任介護支援専門員の資格試験の要件を一部緩和することができるなど、ケアマネジャーとしてどんどん高みを目指す場合には、キャリアアップを目的とし、多くの有益な研修を実践するこの資格は効果的です。
一般のケアマネジャーと大きく異なるところは3年の実務経験に加えて日本ケアマネジメント学会が行う年1回の資格試験に合格していることです。また、この受験要件の「実務経験」については同学会会員の場合は2年以上の「会員歴」で置き換えることができます。
認定ケアマネジャーの資格は、資格試験に合格し登録された翌年度の4月1日より5年間です。そして資格は5年ごとに更新が必要です。
更新にあたっては、試験は必要ありませんが、日本ケアマネジメント学会の学術大会、研修会への参加等の実績と登録認定料の納付が必要になります。
ケアマネジャーの更新費用は?
ケアマネジャーの資格更新には費用が必要です。では一体いくらぐらいかかるのでしょうか。
これも実務経験の有無によって受講する研修が変わり、費用も変わってきます。実務経験なしの場合、更新研修の受講料は概ね3万9000円前後の自治体が多いです。
また実務経験が通算で6ヶ月以上ある場合と3年以上の実務経験を有する方では研修が異なりますので、その場合にも受講料が変わります。
6ヶ月以上の実務経験の方は、受講料3万4000円程度、3年以上の実務経験を有する方は追加で2万4000円程度の負担があります。
程度と書いたのは、これも研修課程の受講料金が自治体によって微妙に異なっているからです。概ねこれぐらいの費用がかかると認識していただいた方が良いかと思います。
所属する自治体によってはもっと安く受講できる可能性もありますし、オンラインでの受講を認めている自治体もあります。
必ずご自身の所属する自治体で公開しているケアマネ更新時のフローチャートや受講料を必ず確認するようにしてください。
ケアマネ更新時のフローチャート:東京都の事例
ではここでは具体的にケアマネジャーの更新研修(令和5年度)のフローチャートを見ていきます。
自治体によって研修体系は異なりますが、東京都は国内で最もケアマネジャーを多く抱える自治体ですので参考になるかと思います。
・東京都福祉局HP「介護支援専門員の資格及び研修の体系」
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/care/kenshuujyouhou.files/keamanekensyutaikeizu20220726.pdf
上記のフローチャートを確認すると、ケアマネジャーの更新については、1回目の手続きは、実務経験の有無で異なってきます。
ケアマネジャーで実務未経験の方は研修が54時間、実務に従事していた方は88時間もの研修を受けなければなりません。
更新の受講後、介護支援専門相談員証の交付申請をします。
東京都の場合、更新に必要な書類は有効期間が満了する月の3か月前に郵送で登録住所宛に送られてきます。交付申請に必要書類は
- ・「介護支援専門員証交付申請書」(第6号様式)
- ・「カラー顔写真」:サイズは縦3.0cm、横2.4cm/申請前6か月以内に撮影した無帽、正面、上半身顔が鮮明に写っていること。背景が白系統は避ける(データ取り込みの際に顔がぼやけるため)※写真は、裏面に氏名、登録番号を記載し、1)の申請書類の写真欄に貼付
- ・「研修修了証明書の写し」
- ・「介護支援専門員証(原本)」:必ずコピーをとっておき、新しいものが交付されるまで携帯
登録した住所に変更がある方は、マイナンバー記載のない住民票、運転免許証の写し、マイナンバーカードの写しを同封します。
手数料は申請書受付後の支払いになります。郵送で払込取扱票を送られて来ますので、ゆうちょ銀行で納入します。東京都の場合、更新に関わる手数料は1000円です。
申請が終わり更新手数料を入金した後に、介護支援専門員証が交付されます。
なお東京都の場合は電子申請も受け付けています。
詳細については「東京都福祉局のホームページ」をご覧ください。
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shikaku/koushintetsuduki.html
この流れはケアマネジャーの交付申請第1回目の流れですが、更新の2回目になると流れが受講する研修の中身が違ってきます。
1回目の更新時に88時間の更新を受けた方は32時間の研修で済みます。逆に1回目の更新時に実務未経験だった方で、その後介護実務に従事された方は、ここで88時間の更新を受けなくてはいけません。実務未経験者は54時間で済みます。
定められた研修を受講し、介護支援専門相談員証を交付申請する流れは第1回目と同じです。
新型コロナの影響によるケアマネ資格更新の特例措置
これだけきっちり更新の研修や手続きが決まっているわけですが、新型コロナの影響で研修を受けたくても受けられないケアマネジャーが全国でたくさん出ました。
これらのケアマネジャーは新型コロナ禍の中、介護の最前線で実務を担っておられたわけで、人手不足の中で研修を受けたくても受けられないというのが実態でした。
そのため、新型コロナの影響については各自治体で資格更新の特例措置が設けられています。
主任のケアマネジャーの更新についても同じく特例措置が設けられています。
東京都の場合、介護支援専門員資格の有効期限が令和2年2月25日~令和5年3月31日の方については、特例措置を設けて更新研修の受講の時期を有効期限の3年後まで猶予を持たせています。
詳しくはこちらをご覧ください
・東京都福祉局HP「新型コロナウイルス感染症に係る特例措置対象者の資格更新手続きについて」
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/care/kenshuujyouhou.files/030618_01tokureisochi.pdf
これも各自治体によって状況は異なると思われますので、ご自身の所属する各自治体にご確認ください。
ケアマネジャーの更新研修について考える
ここまでケアマネジャーの更新研修の手続きフローチャートなど手続き面について主に見てきました。
更新研修の内容は、専門研修Ⅰで56時間、専門研修Ⅱで32時間、実務未経験者向けの更新研修54時間というカリキュラムの組み合わせでできていることが分かります。
仮に専門研修ⅠとⅡを全て受けなければならない場合、合計88時間にも及びます。つまり10日間以上ぶっ続けの研修というかなり重たい内容のカリキュラムであることは容易に想像がつきます。
ちなみに東京都の場合、実務経験がある場合の更新研修88時間は、16日間の講義・演習で構成される研修になっていました。一部は動画配信で、各自、自宅等で履修可能な模様です。
このかなり長期間にわたる研修が現場の介護現場のケアマネジャーにとって大きな負担になっていることは、現状の人手不足から考えて無理からぬことです。
この研修で穴が開いた分の代わりのケアマネジャーを臨時雇用しようと思っても代わりになる方は簡単には見つかりません。
結局、研修で抜けた分の時間は、全て自分の残業になって帰ってくるわけですから、この研修を廃止してほしいという声が出るのも全くもって理解できる話です。
ただ簡単に廃止してしまって良いのでしょうか。現在の研修の目的や体系などを改善して続けるという方法もあるのではないでしょうか。
他の業界の資格との比較
ここでは他の業界との比較で考えてみたいと思います。
比較対象として自動車業界の運転免許証とIT業界の研修です。どちらも人手不足に悩み、資格取得が重視される業界です。研修の目的と更新の仕組を比較してみたいと思います。
・比較①運輸・輸送業界:運転免許証
運輸・輸送など自動車を使って本業を行っているプロの方にとって、運転免許証は、生活に直結する資格です。タクシー乗務員には2種免許、バスを運転するには、「大型二種免許」が必要です。長距離トラックドライバーには、運転するトラックの種類によって、大型免許、中型免許、普通免許のいずれかが必要になります。
この中で最難関と言われる大型二種免許ですが、こちらも普通自動車免許を保持して3年間以上で21歳以上であれば挑戦することができる資格です。
研修の内容ですが、大型のトラックやバスで日々機能が変わるということはないので、研修の内容についても、ほぼパターン化されていると思います。
大型二種免許も普通自動車免許を持っている人がやれば、最短で12日かかっても1ヶ月あれば取れる資格と言われています。
普通自動車免許は、真面目にやれば1カ月前後で取得できるので、ケアマネージャーの8年に比べればかなり難易度という意味では敷居は低いと言えるでしょう。
では自動車業界で更新研修というのはあるのでしょうか。
運転免許には有効期限があり、更新時期になると研修を受講しなくてはなりません。
優良か違反かによって講習内容も更新費用も変わってきますが、数時間のビデオ講習で、実技の技能は求められません。
良い悪いは別として、大型二種免許の場合の特別な更新研修や、公的な機関による技能研修制度というのは義務付けられていない模様です。
ドライバーが不足している業界ですので、資格取得をした後、日々仕事で資格を役立てることができます。日々実技を学んでいれば、特別な更新や試験等は不要ということなのでしょうか。
むしろ昨今の24年問題のドライバー不足のため、大型二種免許を資格取得のための研修費用を会社が負担するというような企業さえあります。
つまり運転免許証というのは一定の技能を持っているということを証明するための資格であって、そこで試験に合格しさえすれば、その後仕事に使っていれば、運転免許を維持するのに特別な努力をする必要はないということです。
度々起こるバス事故などを考えると、この運輸業界こそ免許の更新制度を入れた方がいいのではないかという気さえします。
しかし現在のドライバー不足を乗り切るため、むしろ資格取得の敷居を下げる方向に動きつつあるというのが実態です。
・比較②IT業界:各種IT資格
こちらも人手不足が深刻な業界です。IT業界の場合、資格は乱立しています。
国が定めるITパスポートのような資格もあれば、MicrosoftやOracleなどのメーカーが独自に行っている民間資格もあります。Ruby言語等特定の言語については、どこまで精通しているかを測る非営利団体がやっている認定資格もあります。
これら資格の難易度もバラバラです。1週間程度勉強すれば誰でも取れる資格もあれば、民間の資格であっても、本当にその分野で精通していないと取れないような難易度の高い資格もあります。よって研修の内容についてもそれぞれ異なります。
ただどの資格もITの場合共通して言えることですが、必ず最後には「試験」を伴います。
言い換えれば、研修の全ての目的は最終的には資格取得の試験に合格することです。
このため多くの民間資格や非営利団体がやっている研修は、カリキュラムを細かく区切ったり、いつでもどこでも学習できるように教材を提供したりしていることが多いです。
集中して実施しなければいけないような研修でもせいぜい長くて3日~5日間程度です。ちなみにやや長めで集中が必要なWindowsServer2012の管理は5日間、WindowsServer2012のインストールおよび構成の研修は5日間です。
実技を伴うカリキュラムもありますが、ほとんどのカリキュラムがオンライン化されているので自分の試験に合格するために必要なカリキュラムを自分の好きな時間に学習すれば良い構成になっています。
ではIT業界の場合には資格更新というのはあるのでしょうか。
ほとんどのIT資格の場合、有効期間があります。これは技術やサービスの内容がかなり早く変わってしまうため、試験の内容を変えざるを得ないからです。
ですので、有効期間が切れた資格は基礎的なことを知っているという証明にはなっても、最新の技能の証明にはなりません。
資格を維持するにはその資格を発行している事業体が定める追加の研修を受け、試験に合格する必要があります。ほとんどのIT資格の場合、試験はオンラインでできます。
また更新の手続き等には、費用を要することが多いです。
まとめ:ケアマネジャー更新研修
このように他の業界と比較してみるとケアマネジャーの更新研修54時間、専門研修Ⅰ,Ⅱの合計88時間を一度に行うというのが、いかに長い研修かというのがよくわかると思います。
研修方法について、ケアマネジャーの非常に多忙な現状を鑑みれば技能をステップ毎に分けて、好きな時間に学習ができるというようなカリキュラムに組みなおしてもよいのではないかなと思います。
一定期間置いた後、資格の技能を維持するために更新研修をするということは非常に素晴らしいことだと思います。
例えば、もし技能を維持するためにやるのであればカリキュラムをもう少し小分けにし、実技を伴うようなカリキュラムの部分については凝縮して3日間程度で研修を小分けにするという方法もあるかなと思います。
今は単なる情報伝達・情報共有だけであればオンラインでできますし、チームミーティングも可能です。
キャリアアップのために必須ということであれば、費用と時間がかかっているのですから、受講者にその旨を明示する方が良いです。同じ研修でも目的が明確化するとよりやる気が出ます。
ケアマネジャーの資格が誕生して23年が経過しています。
一人の子どもが4年大学を卒業できるくらいの時間で培われた制度ですが、現実としてケアマネジャー不足が叫ばれて久しい中、やり方を変えて受講者側に負担が少ない方法を模索し、資格を取得した後も現状に合わせて勤務しやすい制度としてすべき時期が来ているのではないでしょうか。
著者プロフィール
上尾 佳子 氏
合同会社ユー・ラボ 代表
WACA上級ウェブ解析士
愛知県出身
バブル期に大手通信企業に入社し、通信システムの法人営業を経験。
1990年代、インターネット検索ビジネスを手がける新規事業部に移り、ポータルサイト運営に関わる。以後20年間一貫して、データを活用したマーケティング支援に携わる。
2011年IoTスタートアップに合流、介護福祉用具カタログをデジタル化するアプリをきっかけに介護業界について知見を深め、2014年独立。
家族の遠隔介護をきっかけに、中小企業へのデータ活用したデジタルマーケティング支援を行うかたわら、介護サービス利用者家族という視点で情報発信を行っている。現在介護関係で2つのサービスを運営中。
・介護業界向けカタログアプリ「介護のカタログ」
・介護のDX化、ICT化について考えるサイト「介護運営TalkRoom」